2003/12/17

テレビ携帯電話

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■携帯電話にテレビ機能が搭載されるようになりました。今、話題になっているのがボダフォンの「V601 N」(NEC製)です。昨日も「よく売れてますよ」と神戸市内のあるボーダフォンショップの店員さんは話してくれました。

 アナログテレビチューナーを携帯電話に搭載したもので、従来の携帯液晶テレビと携帯電話を合体させたものです。
 肝心なのは画質。この種の液晶テレビは画質の乱れがネックでした。市場に出初めのころ、もう20年近く昔になりますが編集長も手に入れました。しかし使いものにならないためにいつの間にかどこかへ行ってしまったのでした。

 つい先日のこと、知人の娘さんが「V601 N」に機種交換したのですが、それを見た知人の感想は「だめね」の一言でした。画質のことです。

 こんな具合ですから、携帯液晶テレビには決して良くないイメージがずっと付きまとっていたのです。ところが昨日、ショップで見た画面はテレビCMのようにきれいに映っています(若干の乱れはありますが)。
 これなら使えるかも。ニュースなど情報収集には良いかもしれません。でも「場所によっては画質の劣化は避けがたい」ことはショップの店員さんも認めていましたが。

■これに対してNTTドコモの「ムーバSO505is」は”モバイルAVケータイ”と称するもので、あらかじめ「メモリースティック Duo」に録画したテレビ番組をSO505iSで視聴できるといいます。

 録画という面倒さが付きまとうものの、これもテレビ画像を見られるという点ではテレビ機能の一種。

 写メールでJ-フォン(現ボーダフォン)に先を越され、今またテレビ携帯電話で抜かれたドコモ。11月の加入者純増ではauに大きく差を着けられたこともあって、テレビ携帯電話には大いに関心があるようです。

■携帯電話は今後もどんどんと複合化を進めて行くでしょう。auのFMケータイこと「A5503SA」は、国内初のFMラジオ内蔵携帯電話というわけで、FMラジオとの複合化となりました。
 くだらない番組ばかり流しているテレビからラジオに回帰する人たちが増えている中、これは注目されるかもしれません。しかしレア物携帯電話として携帯電話の歴史の片隅に名を留めだけなのかもしれません。もちろんこれはテレビ携帯電話も同じことですが。

■再び神戸新聞のメルマガの投書欄のお話し。
 神戸市内在住の60歳の女性から。
 「テレビが面白くない−に同感です。低俗ぶりにうんざり。これから年末年始にかけてバラエティー番組が目立つけど、あれって、見ててほんとに楽しめます?
 私は朝から晩までラジオを聴いてます。トーク番組が主かな。主人も、もっぱらケーブルテレビの専門チャンネル。テレビのデジタル放送うんぬん言うてますが、ハードじゃなくてソフトが問題と思うけど」

 芦屋市内在住の78歳の男性は「若者向けの番組に偏重してますな。大人が楽しめる番組がほとんどありません。ニュースや天気予報、私の趣味のクラシック音楽ぐらいしか見るものないものね。テレビ局勤めの知人自身が番組が劣化したと嘆いてますから。それもこれも視聴率優先主義がいかんのかなあ」

■同感であります。こんな状態ではテレビ携帯電話なんて売れませんな。えっ?子供に売るから大丈夫だって?
 とんでもない話です。劣化したくだらない番組を子供たちに提供するのは、大きな責任問題です。

 技術は進歩しデジタルテレビだとかテレビ携帯電話、AVケイタイ、FM携帯電話など、思いつくままにいろんな最新端末が開発されてきます。頭の良い日本の技術者をもってすればなんでも作れるでしょう。

 しかし肝心なのはそれをどのように使うか。テレビ番組、ラジオ番組、ゲームなんであれ、今のような低俗コンテンツの乱立では素晴らしいハードが泣いてしまいます。携帯電話の歴史の片隅に名を留めるだけに終わるか、携帯電話の主流になるかは提供されるソフト(コンテンツ)にかかっているのであります。