2004/12/31

蘇るケータイバッテリー 04.05.24

 携帯電話も長く使っているとバッテリーの持ち時間が短くなってしまう。しかも充電を繰り返すたびにそれは短くなっていく。

 誰もが「そろそろ携帯も買い替えの時期なのか」などと考えがちだが、それはちょっと早計。携帯電話のリチウムイオン電池の充電力を、なんとほぼ新品時にまで回復させる「バッテリーロング」という商品があるのをご存知だろうか。セラミック応用製品ベンチャーのシンクスコーポレーション(大阪市)が開発した。

 同社によると「バッテリーは長期間使っていると、性能を劣化させる酸化物(ゴミ)がたくさん発生する。それがバッテリー内のイオン移動を阻害し容量を減少させ、充電力を低下させることになる」という。

 そこでバッテリーロングを、携帯電話の電池装着部か電池に貼る。フイルムシール状だから、どんな携帯電話にも貼れる。これだけでバッテリーの容器を通じてその酸化物が還元(分解)され、イオンの流れがスムーズになるという。この作用が充電力が回復し、バッテリーを長持ちさせてくれるというのだ。

 同社は3年以上継続使用し、バッテリーは充放電を200回以上繰り返したという携帯電話に同品を使って回復試験を行っている。測定に使った端末は、新品時の連続待受け時間が400時間。使用前には122時間にまで劣化していた。
 結果は、最初に貼ってから約40日間に充電を3回行ったが、連続待受け時間は新品とほぼ同じ長さまでに戻っていることが確認できたそうだ。

 「連続待ち受け時間は使用前の3.2倍に伸びた」(同社)ということになる。
 バッテリーの劣化に悩む方々は、わらにもすがるという心境だろう。これを使わない手はない。いや”わら”と言っては開発会社に失礼になる。

[データ]
 バッテリーロングを貼って初めての充電で同時間は221時間に、2回目で313時間、3回目で392時間にまで回復している。東急ハンズやネット通販「楽天」などで販売している。価格は500円。