PDAにとって替わるスマートフォン
フィンランドのノキアが、1・3メガピクセルカメラを搭載したスマートフォンの新機種「6682」を、米国で今年発売した。メモリーカード「RF-MMC(マルチメディア・モバイルカード)」などでプリンターに接続して、印刷できるという携帯電話だ。
2・75世代の「EDGE」ネットワークを採用して、Eメールの送受信もできる。マイクロソフトのOfficeの表示も可能だという。
スマートフォンという呼び名は、日本ではまだ一般的ではないが、簡単に言うと携帯電話とPDA(携帯情報端末)が合体したものと思えばほぼ間違いない。日本でも、この種類の携帯電話は増えてきた。昨年12月にNTTドコモから発売された「SH901iC」(シャープ製)は、シャープのPDA「ザウルス」のノウハウをつぎ込んだと言われている。miniSD経由でOfficeやPDFのドキュメントを閲覧できる。おまけにテレビ録画機能までついており、PDAを上回る機能を盛りこんでいる。
ただしこれの欠点は901iCのスケジューラとパソコンのスケジューラが、シンクロしていないこと。ボーダフォンの702NK(ノキア)などは、アドレス帳やスケジュール表のデータをパソコンとシンクロできる。しかし同じノキア製であっても、米国で発売する6682のようにOfficeの表示機能はないのが、残念なところだ。
このように日本の携帯電話は、スマートフォンと呼ぶにはいずれも中途半端な状態だ。米ジュピターメディアの調査部門ジュピターリサーチによると、米国では2009年までは年平均28%で成長していく、と予測している。さらに役立つ端末を目指すならば、「ワード」や「エクセル」などは表示だけでなく、書き込み機能もほしいところ。ついでにICレコーダー機能の充実もと言えば、求め過ぎだろうか。
[データ]
スマートフォンとは、コンピュータを内蔵し、音声通話以外にインターネットに接続して電子メールやWebサイトの閲覧などができ、個人情報の管理やスケジュール管理、メモなどPDA機能を内蔵した携帯電話のことを言う。
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