売れてます携帯電話
昨年末から久々の賑わいを見せている携帯端末がある。ウイルコムのPHSをベースにしたスマートフォン「W?ZERO3」(シャープ製)がそれだ。
12月14日に発売されたが、その予約は9日から受付けられた。その日はビックカメラ有楽町店には朝9時から200人もの行列ができたというほど。発売日当日には、新宿ヨドシカメラのマルチメディア館前には「当日販売分を求めて約60人が列を作った」という。しかも用意した台数はすぐに売り切れた。今月には次の入荷があるというが、これも手に入れるのは至難の業のようだ。
これの人気の秘密はPHSとPDA(携帯情報端末)が一体となり、しかも製品としての完成度がかなり高い点だろう。もちろんまだ発展途上の商品であろうが、国内では今までこれほどの商品はなかった。それだけに携帯ファンのみならず、ビジネスユーザーにとっても待望の商品となった。
携帯電話市場で最近にない目立った動きを見せているものに”かんたんケイタイ”といわれる高齢者向けの機能を絞り込んだシンプル携帯がある。旧ツーカーグループの「ツーカーS」がブームに火をつけ、今はauとNTTドコモも参入している。
昨年12月にドコモから発売されたばかりの「らくらくホン シンプル」(三菱電機製)は、ツーカー、auと違って、小さいながらディスプレイが付いている。これで着信番号や自分がプッシュしている入力番号を確認できる。また短縮ダイヤルを10個登録するこも可能だという。
今までの簡単ケイタイにはなかった「見守り通知」と「振り込め詐欺バスター」のオリジナル機能もある。見守り通知は、充電を開始するとあらかじめ設定しておいた携帯に、無事を知らせるショートメッセージを送るというもの。振り込め詐欺バスターは、あらかじめ登録した電話番号以外からの着信は拒否する。
さて今年の携帯電話業界に最大のインパクトをもたらすものは「ナンバーポータビリティ」だろう。携帯加入者が別の事業者に契約を切り替えても、電話番号はそのまま使えるというものだ。
11月までに投入される予定だが、加入者の事業者間の移動が増えるだろう。それを見越してKDDIは、auの携帯電話に、初めて国内シェア第2位のシャープの端末を今秋までに採用する予定だという。これによって加入者の囲い込み他事業者の加入者獲得をねらう。
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