2005/08/08

ケータイでみるテレビ


 テレビ番組を携帯電話に配信する動きが急だ。会員制でパソコン向けにブロードバンド配信を始めているWOWOWは、7月29日から31日まで新潟県湯沢町の苗場スキー場で行われた音楽イベント「FUJI ROCK FESTIVAL'05」に出演するアーティストのインタビュー映像を携帯電話に無料配信した。

 現行のアナログテレビはすでに携帯電話で見ることができるが、受信感度は一定ではないのがネック。来年3月末から4月にかけてスタートする予定の携帯電話などモバイル機器向けの地上デジタル放送「1セグメント放送」では、安定した映像が受信できるようになる。今回、WOWOWが一足早く行った映像配信は携帯カメラで撮影した動画をEメールで送信し、利用者は携帯サイトなどにアクセスして映像を閲覧してもらうというものだった。

 WOWOWは8月27日から順次、イベントの内容を放送するが、携帯電話に配信した映像は「Coldplay」や「くるり」などの出演者のうち約20組のインタビュー。1組わずか3分程度のものだったが、イベントの出演日に即時に配信されたとあって高アクセスを記録した。

 インターネットを経由して見るのだが、将来の本格的な携帯向け番組配信の足がかりとなるような気がする。

 WOWOWは早くから携帯電話へのコンテンツ配信に意欲を見せており、映画検索やネットショッピングなどは、すでに携帯電話へ向けてコンテンツ配信をしている。今後は「ドラマW」のような同社のオリジナル番組も携帯で見られるようになるかもしれない。

 「FUJI ROCK ?」の即時配信を見逃した人のために、9月30日まではWOWOWケータイ公式サイトとパソコン向けWOWOW公式サイト(http://www.wowow.co.jp)でアーカイブ配信をしているからチェックしてみるといいだろう。

[メモ]
 携帯電話で映像を見るアクセス方法。NTTドコモ(iモード)の場合はメニューリスト→TV→WOWOW→フジロックアーティストインタビュー、あるいはiメニュー→週間iガイド→FUJI ROCK FESTIVAL'05。KDDI(EZweb)はカテゴリーで探す→TV→WOWOW→フジロックアーティストインタビュー。

2005/08/05

ピクネットtada

 デジカメで撮影した写真やインターネットで見つけた写真、イラストなどを携帯電話で楽しむことができる楽しいサービスがある。これを使うと写真はもちろんのこと、ホームページに掲載してある地図やグラフなど何でも、携帯電話に表示するために最適なサイズで移して持ち歩くことができる実に応用範囲が広いサービスだ。

 これはデジタルコンテンツを制作するクラフテック(東京都新宿区)が提供する、パソコンのデスクトップに表示されるものを画像として取り込み、携帯へ送信、保存する「ピクネット」といった有料サービス。
 携帯電話に最適な画像を表示させることができるのは、同社が開発したという画像変換エンジン「JustPix」を使っているからだ。

 これには無料でサービスの一部を楽しめる「ピクネットtada」がある。早速、試してみることにした。

 まず利用登録をする。完了後にメールで送られてくるURLにアクセスして、写真を取り込んで携帯へ送信するための「ピクネットツール」をダウンロードし、インストールする。

 パソコンのディスクトップにピクネットtadaのアイコンができるので、これをクリックすると携帯電話のイラストが現れる。携帯のキーには撮影からズーム、送信などの機能が割り当てられており、あたかも実際に携帯を使って撮影したり、送信するかのようだ。

 取り込みたい画像は、ファイルから呼び出して表示させておく。そこでピクネットツールを起動させ、画像上にツール(携帯のディスプレイ)を置いてやる。あとは画像を好みの大きさに調節し、撮影ボタンを押すだけ。送信先は1回に1人だけだが、メッセージもちゃんと書ける。パソコンからのメールを受信拒否設定している相手には届けられないので注意が必要だ。

[データ]
 携帯で受信した画像へアクセスできるのは3日間だけなので、大切なものは保存しておく必要がある。対応携帯電話はiモード対応機、EZweb対応機、Vodafone live!対応機、feel H"対応機。ピクネットtadaのホームページ http://www.pic-net.com/tada/

2005/08/04

携帯でチャット

 携帯電話を使ってチャットをしてみよう。ヤフーが提供する「Yahoo!メッセンジャー」を使うと、インターネットを通じて簡単に携帯どうしはもちろんのこと、パソコンともリアルタイムにチャットを楽しむことができる。

 チャットは文字で会話をする。電子メールのようだが、でもちょっと違う。どこが違うかと言えば、メッセージがリアルタイムに送受信されるので、あたかも電話で音声会話をしているような気分が味わえるのだ。1対1や同時に多人数が参加することもできる。

 これを携帯電話でやろうというわけだ。Yahoo!メッセンジャーが利用できる携帯電話は、NTTドコモのiアプリ対応携帯電話、KDDI(au)・ツーカーグループのEZアプリ(Java)対応携帯電話とEZweb対応携帯電話、それにボーダフォンのVアプリ対応携帯電話。

 それらの携帯から指定のURLにアクセスして、それぞれに対応したメッセンジャーをダウンロードするだけで、すぐに使えるようになる。メッセージの送受信は、電子メールのよりもずっと手軽だ。

 家にいるときにはパソコンを使ってチャットしていても、外出すると携帯を使うといったこともできる。場所を選ばずにどこにいても(文字で)会話できるのが、携帯チャットの良いところだろう。

 チャット自体は決して目新しいコミュニケーションツールではない。パソコンを使ったチャットでは、Webカメラを接続して、相手のライブ映像を見ながらメッセージをやり取りしたり、ヘッドセットを使ってテレビ電話を楽しむこともできる。携帯電話でもテレビチャットができるようになるのも近いかもしれない。

 もっとも携帯電話でチャットをすると、その間はインターネットにつなぎっ放しになるので、パケット通信料の定額制コースを選んでおかないと、請求書を見てびっくりすることになるからご用心。

[データ]
 Yahoo!メッセンジャーは、パソコンにインストールして使うアプリケーションだが、携帯電話版は同じように携帯にダウンロードする。あらかじめ「Yahoo! JAPAN ID」を取得しておく必要がある。

2005/08/02

携帯電話でホームセキュリティ

 携帯電話の画面に映っている”不審者”が映っている。
 好からぬ者が近づかないように携帯電話で監視しているところだ。しかも侵入しようとする不審者には、携帯から遠隔操作で音声威嚇もできるというから、泥棒にとっては怖い代物と言えるだろう。

 三菱電機が2004年12月24日から発売するホームセキュリティシステム「アイテリア」が、それだ。
 物騒な世の中、留守にしている自宅が誰に狙われるか分からない。だから今、セキュリティシステムはよく売れる。玄関など住宅や敷地内に設置したセキュリティカメラに来訪者が捉えられると、在宅時にはテレビにカメラ画像が映し出される。外出時には携帯電話のディスプレイで確認できるというのだ。

 携帯電話へは電子メールで来訪者(不審者)があることを知らせてくれる。メールにはURLが添付してあるので、そこへアクセスすると三菱電機のサーバーに蓄積されている画像がディスプレイに表示されるという仕組みになっている。

 もちろんどこに設置したカメラの画像かは分かる。不審者が自宅へ侵入しようとしている場合には、携帯電話による遠隔操作で赤色LED灯を点滅させたり、「侵入者がいます。警戒してください」などといった威嚇音声を発することもできる。

 それでも退散しない場合には警察へ通報することになるが、ここまでやれば通常の泥棒は逃げ出してしまうはずだろう。

[データ]
 携帯電話で監視するには三菱映像監視サーバーへの加入契約が必要になる。月額使用料は1,500円。携帯電話で監視できるカメラは4台まで。

2005/08/01

FOMAプラスエリア

 どこでも使えなくては電話じゃない。今まで利用エリアが狭いと言われてきたNTTドコモの第3世代(3G)携帯電話「FOMA」だが、それがこのところ急速にエリア拡大をしており、基本的に「どこでも使える」携帯電話になってきた。筆者が住む関西では、大阪市営地下鉄をはじめ神戸市営地下鉄でも全駅でFOMAは使えるし、今までは難しかった山間部での利用も可能になってきている。

 とりわけ山間部での利用に貢献しているのは、「FOMAプラスエリア」という800MHz帯を使ったFOMAのサービスエリアの新設だ。ほとんどの都市は今までFOMAが使っていた2GHz帯でカバーしているが、これまでムーバ向けに利用されていた周波数帯域800MHz帯の基地局を山間部などに設置して、ムーバのように広範囲にFOMAを利用できるようにしている。

 たとえばNTTドコモ関西は6月には、兵庫県朝来市生野町の黒川字本村地域と和歌山県日高郡みなべ町の土井・広野地域でFOMAプラスエリアの拡大を行っている。いずれも山間部である。NTTドコモ中央の関東エリアでは、奥多摩や日光・中禅寺湖の奥、富士山近辺などでも使える。

 901iSシリーズ以降の対応端末を使えば、これの恩恵にあずかれるわけだが、それだけでなく今までFOMAが使っていた2GHz帯もちゃんと使えるため、どこへ行っても不便を感じることがなくなったと言える。

 ドコモは700iSシリーズでもこのプラスエリア対応させており、7月28日から発売されている「SH700iS」(シャープ製)=写真=も、FOMAプラスエリアに対応している。しかもこれはボディカラーは、夏休みに山へのレジャーにはピッタリなクールホワイトとプラム、スポーティーブルーの3色。エリアが広くなったFOMAを思う存分楽しんでみたらどうだろう。

[メモ]
 SH700iSは被写体へのアングルを合わせやすくした新機構を採用しているほか、本体の側面には独立したムービーボタンを装備。撮影した動画にはテロップ入れやアフレコなどの加工もできるようにしている。