2006/01/30

携帯電話の一番の限界 少ないリソースの増え方

◆総務省総合通信基盤局電波部の稲田修一電波政策課長が、1月27日、電波のトレンドやワイヤレスBBサービスの将来展望などについて大阪市内で講演しました。この中から携帯電話に関する話をまとめました。

 NTTドコモ提供の携帯電話のデータ(パケット)トラフィック推移数字を見ると、第3世代携帯電話(FOMA)のトラフィックが大きい。PDCのパケットの約20倍の量があります。
 なぜこのように使うかというと、伝送速度が速いため、たとえば音楽データのダウンロードの時間も短くて済む。そうすると誰もが気づかないうちにたくさん使うことになる。さらに定額制の料金体系が導入されたこともあって、またたくさん使うといった傾向が強まっています。

 携帯電話は世界的には低価格化の流れが進んでいる。今年はアフリカでの携帯電話の普及が爆発的に伸びると見られています。それは5000円程度の端末が結構出回ってきたからです。それがもっと安くなる可能性があります。
 たとえば携帯電話の主要機能をまとめた半導体を5ドル程度で作ろうという半導体メーカーも現れています。3年以内には開発されると言われています。そうなると端末価格は50ドルを切ってしまう。あるいは30ドルくらいになってしまうかもしれませんね。

◆携帯電話の使い方が変わってくる

 電話やインターネットへのアクセスといった今の使い方のほか、すぐに考えられるのがガスとか水道、電気のテレメトリングをして、各家庭のデータを携帯電話のネットワークを経由して集めることが可能になります。
 今は自販機にはパケット通信用の端末が付いていますが、今後はこうしたことがかなり広がっていくでしょう。

 テレビのリモコンに携帯電話を入れるのもおもしろい。デジタルテレビではインターネットに接続できますが、固定回線を使っていると結構面倒です。これを携帯のパケットモードが入ったリモコンを使うと簡単にインターネット接続できるようになります。
 これも携帯用半導体の価格が安くなるからです。こうなるとますますトラフィックが増えます。

◆無線LANを使ってインターネットへのアクセスがかなり一般的になってきていますが、日本では公衆無線LANはまだそれほど普及していません。世界からは少し遅れています。
 米国ではホットスポットは2004年で2万ヵ所で、08年には6万ヵ所になると予想されています。また英国では05年3月に9601ヵ所、フランスは05年1月で7000ヵ所、ドイツは7600ヵ所、韓国は12000ヵ所。これに対して日本は9200ヵ所です。

 諸外国が携帯電話事業者が無線LANネットワークを構築しているのに対して、日本は固定系のネットワークが中心になっているあたりにも原因があるのでしょうか。

◆移動通信の技術的トレンド

 今後、携帯電話は第3世代(3G)携帯電話が高度化するシステム「高度化3G」とITU (国際電気通信連合)で検討が進められている第4世代移動通信システム「4G」、それに無線LANシステムから発展する「広帯域移動無線アクセス」があります。

 高度化3Gは、現在の3G、3.5Gに対してさらに大容量化されて高速移動時でも通信が可能で、ほぼ100%全国をカバーするとしています。導入開始は2009年でしょう。
 4Gは100Mbps程度の伝送速度が考えられており、高度化3G同様に全国展開と高速移動時の利用が前提となっています。導入は2010年の予定です。

 広帯域移動無線アクセスは、3G、3.5Gを上回る伝送速度の周波数2.5G帯を使うことが考えられています。2007年の導入予定で、IP常時接続で最大伝送速度が10Mbps程度以上を目指しています。サービスエリアは地域を限定した導入が考えられ、中速移動での利用となるでしょう。

◆どうなる料金体系

 たくさん電波を使っても料金が安いほうが望まれます。そうなるとできる限り安いシステムを導入できなければいけません。ビット当たりの伝送単価を安くする必要もあります。そういった意味で定額制の料金が安くなったり、定額制で送れる情報量が増える方向へとなるでしょう。

 携帯がいろんなところへ入るようになるのに伴って、料金体系の面でもシステム料金の登場が考えられます。
 ドコモがユビキタスパケット料金的なものを提供していますが、パケットの伝送量が少ない場合には800円程度の料金体系ですが、たとえばもっと少ない場合には300円でもいいんですね。テレメイリングなどの場合、相手企業と契約して1ヶ月何千万円という形態でもいいと思います。

 しかしそうなると電波の過密状況はますます度を増していく。日本の電波の過密状況は米国、英国と比較してみても一目瞭然です。携帯電話の場合は基地局数が日本は93000、米国は17万6000、英国は45000で、これをそれぞれの国土の単位面積あたりの基地局数にしてみると日本は0.246と最も多く、英国でも0.185で、米国にいたっては0.018といった具合です。

 このような状況を勘案して「ブロードバンド化へ向けた電波の有効利用の推進、再配分を実施する必要がある」としています。

◆モバイルブロードバンドで提供されるサービスは

 今、携帯電話系のコンテンツ産業規模(モバイルコンテンツ/コマース)は9232億円になっています。携帯電話、PHSの端末市場は7829億円です。急速に拡大してきました。

 しかしワイヤレスには限界があるのではないかと思っています。ムーアの法則では半導体の処理能力は5年間で10倍になると言われています。10年間では100倍になるんですね。ところが携帯電話はそうはいかない。携帯電話の周波数で単位あたりどの程度の多くの情報が運べるようになるかというと10年間で3?4倍程度ですね。とても100倍にはならない。

 通常のITに比べてリソースの増え方が少ない。これが携帯電話の一番の限界でしょう。しかし無線LAN系が増えると少し変わってくるのかもしれませんが。しかし無線LANはPHSのようにエリアが狭いマイクロセルなのでシームレスサービスを展開するにはコストが高くなります。

 このためワイヤレス定額制ということになりますが、電波がありません。ですからエリアを徐々に広がるようになっていくのではないでしょうか。

2006/01/16

情報受信できるアルバムカレンダー

 PCのデスクトップカレンダーに携帯で撮った写真を配信する「パシャ!日記」は、ここで一度紹介したことがあるが、それを応用した情報配信ツール「FIRST PUT(ファストプット)」が話題を集めているようだ。

 ファストプットをファーストブランド工房(大阪市)のWebサイトからダウンロードすると、壁紙やインディーズアーティストの音楽情報、ビジネス情報などが自動的に配信されてくる。情報受信できるアルバムカレンダーと言ってもいいだろう。

 旧来の紙のカレンダーと違って、ユーザーは好みの情報を入手できる。同社はこれを使うことで「ユーザーの囲い込みに役立つ」と、今、企業へ導入を働きかけているところだ。

 これが面白いところは、メルマガやブログのように不特定の人たちへニュースなどの情報を定期的に配信することができる点だ。緊急に知らせたい出来事やイベント情報は、いちいちメルマガを作って送るよりもこのほうがずっと手軽で、相手への訴求力も大きいはずだ。

 配信する文章はPCのファストプット・原稿入力画面で書く。1000文字まで入力可能で、Webサイトへのリンクも挿入でき、関連情報を確認してもらうことも可能だ。親しい友人との間で情報交換をするのにも利用できそうだ。

 これが携帯電話でできるようになれば、ブログとはまた違った新しい情報配信ツールとして注目されることは間違いないだろう。

 ファストプットは、PCに保存してある写真をカレンダーに取り込んだり、PCでスケジュールを書き込むこともできる。携帯から写真を送るには有料の携帯専用アドレスを取得する必要があるが、これをクリアするとまるでブログに写真をアップする感覚だ。

[メモ]
 ファストプットを採用している企業のWebサイトからダウンロードすると、新製品情報や最新タウン情報など、お得な情報が毎日のように送られてくる。http://www.firstput.com/index.html

2006/01/15

モバイルバッテリー

 外出先で携帯電話やデジカメのバツテリーがなくなって困ったという経験をお持の方もいらっしやるだろう。そんな時、携帯電話ならコンビニに駆け込んで乾電池式の充電器を買うかもしれない。でも、もっと便利なのがUSBコードで接続するだけで”充電”できるモバイルバッテリー「PocKet MOBA」だ。

 充電器というよりも外部電源と言ったほうがいいかもしれない。MOBAにはリチウムイオンバッテリーが内蔵されているので、これを充電してやることで携帯などに電気を供給できるからだ。同バッテリー本体への充電は500回程度まで可能だという。

 USBケーブルは同梱されているが、別売のコネクタを使って携帯電話と接続してやるだけでいいのだ。しかも携帯以外にもPDA、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機などにも使えるからモバイル専用の携帯バッテリーと言っていいだろう。

 現在発売されているのは、容量が3200ミリアンペアの「PocKet MOBA」(6480円)と同1700ミリアンペアの「PocKet MOBA Jr」(5480円)の2タイプ。いずれもソフマップなど全国約100店舗の家電量販店やパソコン販売店などで売られている。

 これの凄いところはデジタル機器によって異なる3V、5V、8.4Vの3つの電圧タイプを、ケーブルを接続するとともに自動的に判別してくれること。従来の同様の商品は手動で電圧を切り替える必要があったが、その場合、機器を傷めることもあた。ところがPocKet MOBAは、電気に詳しくない人でも誰でも簡単に使えるようにしてある。

 これを発売するのはパソコンパーツメーカーのバリューウェーブ(大阪市浪速区幸町、渡部章生社長)。今年4月からの地上デジタル放送を携帯で見るには欠かせない商品となりそうだし、12月にはアップルの携帯音楽プレレイヤー「iPod nano」と同じぐらいの大きさの新製品「PocKet MOBA mini」(予定価格3980円)も発売するという。

[メモ]
 miniは電圧5V対応のデジタル機器向け。ポケットに入れても重さを感じない、おしゃれで理想的なモバイルバッテリーになりそうだ。

2006/01/12

売れてます携帯電話


 昨年末から久々の賑わいを見せている携帯端末がある。ウイルコムのPHSをベースにしたスマートフォン「W?ZERO3」(シャープ製)がそれだ。

 12月14日に発売されたが、その予約は9日から受付けられた。その日はビックカメラ有楽町店には朝9時から200人もの行列ができたというほど。発売日当日には、新宿ヨドシカメラのマルチメディア館前には「当日販売分を求めて約60人が列を作った」という。しかも用意した台数はすぐに売り切れた。今月には次の入荷があるというが、これも手に入れるのは至難の業のようだ。

 これの人気の秘密はPHSとPDA(携帯情報端末)が一体となり、しかも製品としての完成度がかなり高い点だろう。もちろんまだ発展途上の商品であろうが、国内では今までこれほどの商品はなかった。それだけに携帯ファンのみならず、ビジネスユーザーにとっても待望の商品となった。

 携帯電話市場で最近にない目立った動きを見せているものに”かんたんケイタイ”といわれる高齢者向けの機能を絞り込んだシンプル携帯がある。旧ツーカーグループの「ツーカーS」がブームに火をつけ、今はauとNTTドコモも参入している。

 昨年12月にドコモから発売されたばかりの「らくらくホン シンプル」(三菱電機製)は、ツーカー、auと違って、小さいながらディスプレイが付いている。これで着信番号や自分がプッシュしている入力番号を確認できる。また短縮ダイヤルを10個登録するこも可能だという。

 今までの簡単ケイタイにはなかった「見守り通知」と「振り込め詐欺バスター」のオリジナル機能もある。見守り通知は、充電を開始するとあらかじめ設定しておいた携帯に、無事を知らせるショートメッセージを送るというもの。振り込め詐欺バスターは、あらかじめ登録した電話番号以外からの着信は拒否する。

 さて今年の携帯電話業界に最大のインパクトをもたらすものは「ナンバーポータビリティ」だろう。携帯加入者が別の事業者に契約を切り替えても、電話番号はそのまま使えるというものだ。

 11月までに投入される予定だが、加入者の事業者間の移動が増えるだろう。それを見越してKDDIは、auの携帯電話に、初めて国内シェア第2位のシャープの端末を今秋までに採用する予定だという。これによって加入者の囲い込み他事業者の加入者獲得をねらう。

2006/01/10

掲示板の情報をケータイでキャッチ


 携帯電話で電子マネーが使えるおサイフケータイは、買い物をしたり、電車に乗ったり会員証として利用できる。

 しかし三菱電機京都製作所が開発した「インタラクティブデジタルサイネージシステム」はそれにとどまらず、おサイフケータイをリーダーライターにかざすだけで、飲食店などのクーポン券やイベントなどの広告配信、CDショップなどでのオススメ楽曲情報を携帯電話に取り込めることまでできるディスプレイシステムなのだ。

 駅や空港などのオープンスペースのほかショッピングセンターや地下街の店舗案内などでの利用が想定されている。

 実用化はこれからだが、8面からなる大画面マルチビジョン(ディスプレイ)には、店舗別の情報やサービス案内などが表示されており、興味ある情報を見つけると、操作盤で情報の番号を選んでリーダーライターにおサイフケータイをかざすだけで、目的の情報やクーポン券を取得できる仕組みだ。

 このほかにも音楽のダウンロードや地図案内、商品購入などといったサービスも可能だというから、今までのような平面的な掲示板と違って、実用的で楽しいインフォメーションボードを作ることができる。

 今のおサイフケータイでの情報取得は、一旦、情報があるWebサイトのURLを取り込まなければならない。ところがNTTドコモが今冬から提供する新機能「トルカ(ToruCa)」では、店舗情報やクーポン券といった情報をそのまま取得できるため、今までのようなWebサイトへのアクセスなどの手間がなくなる。
 このシステムは、トルカをより便利に使うための情報ボードのようだ。

[メモ]
 「トルカ(ToruCa)」対応端末は昨冬にリリースされた新端末で採用されている。三菱電機もFOMA「D902i」を発売しており、NEC、シャープ、パナソニックモバイルコミュニケーションズ、富士通、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズも発売。

2006/01/09

大阪発おもろい携帯コンテンツ

 大阪はおもろい街やでー。携帯電話の世界にも、そんな大阪ならではの楽しさを盛り込んだおもしろコンテンツがたくさんある。

 関西を基盤にモバイルコンテンツの開発を行う企業で作っている「MCTP(モバイル・コンテンツ・テクニカル・パートナーシップ)」(中村理翔代表)が、3年前から行っているモバイルコンテンツのアイディアを募る「Kansai モバイルコンテンツコンテスト2005」が実施され、
優秀作の表彰式がこのほど行われた。その中にもコテコテの大阪を表現したコンテンツがいくつか見られる。

 審査員の全員がグランプリに推した作品が澤口好夫さんが作った「おおさか発太閤さんのナマりの”へ?隊”」。

 日本各地の「なまり」や「方言」の情報を、携帯電話を持っている日本中の参加者から投稿してもらい、携帯サイトに公開して遊ぶというもの。情報提供者のランキングサイトも作って参加意欲を高める仕組みになっている。

 NHKでFMラジオの番組プロデューサーをする澤口さんは、北海道出身で4年前から今年6月まで大阪で勤務していた。

 「大阪時代に味わった関西弁の楽しさ、親しみやすさ、さらには各地の方言の良さを全国に伝えられたらと思って1週間ほどで作り上げた」
 出張が多い澤口さん、携帯は必需品だがコンテンツのアイディアを考えたというのは初めてとか。

 大阪府知事賞の「身近なAIKATA(みじかなあいかた)」の作者、山口昭典さんは長崎出身でコンピューター専門学校の学生。大阪での一人暮らしの寂しさをまぎらわそうと考え出した。自分の状態に合わせて、漫才のボケやツッコミのように携帯電話がしゃっべってくれて、身近に騒がしい相方がいるような雰囲気にさせてくれるという。

[メモ]
今回で3回目のモバイルコンテンツコンテストには683作品の応募があった。グランプリ作「??ナマりの”へ?隊”」は、「バカバカしいけど楽しい。ためになる。情報収集コンテンツでありながらコミュニケーションツールにもなる」といった点が評価された。

2006/01/08

薄くなったワイドディスプレイのFOMA「D902i」


 NTTドコモのFOMA「D902i」(三菱電機製)は、2.8インチというワイドQVGA液晶搭載を搭載している。11月11日に発売されたばかりだが、販売店によっては予約しなければ手に入らないほどの人気だそうだ。

 新端末を見るたびに欲しくなる筆者も、今回もまた惚れ込んでいる。
 いいところはたくさんあるけれど、まずは厚さ19.5mmという薄型フォルムだ。厚さ24mmだった前シリーズのD901isと比べると、かなりのスリム化が実現している。これによっておシャレ度がぐんとアップした。

 また本体横にあるボタンをプッシュすると、液晶部分がスライドしてテンキーが現れる。D901iから採用している方式だが、これもかなりスマートに感じさせてくれる。

 ところで2.8インチのディスプレイは、現行の携帯電話の中では最大クラスだ。FOMA「M1000」(モトローラ製)は2.9インチと大きいが、これはPDA(携帯情報端末)の機能を持たせたビジネスFOMAというもので、902シリーズなど一般に使われる携帯とは区別していいだろう。

 大きなディスプレイは何かと便利な点が多い。メールが表示される行数が増え、書いたり読むのにも都合がいい。また写真や動画を再生するのにも適している。もちろん写真撮影時のファインダーとしても使いやすいことは言うまでもない。

 来年から始まる携帯電話向けの地上デジタル放送サービスを受信するにも、やはり大画面じゃなくては話にならない。「D902i」の次の次のバージョン、D903シリーズになると地上デジタルチューナーやGPS機能も搭載されるという。今から楽しみである。

 今まで901シリーズまでは、同シリーズ中の三菱電機のシェアも12%程度だったが、D902iでは25%程度まで高めたい、と担当者も強気だ。

[メモ]
 今ほしい端末のひとつには違いない。しかしマイクロソフトのオフィス連携が出来ていないなどスマートフォン機能がまだ弱い。これが解消されれば文句なしだ。

2006/01/06

携帯用関数電卓

 関数電卓って聞いたことがあるだろうか。我々が日常使っているのはビジネス電卓というもの。これよりも数多くの機能を持ち、主にエンジニアや理工系の高校生、大学生が用いているが関数電卓だ。もちろん日常生活でも幅広く使えるのは言うまでもない。

 この関数電卓を携帯電話で使えるアプリケーションがある。業務システムやWebアプリケーションを開発している和泉サイバーネット(大阪府堺市)が、KDDI・auの携帯電話向けのインターネット接続サービス「EZweb」で提供している携帯用プログラム関数電卓アプリ「てくの電卓」がそれ。

 もちろん携帯アプリケーションとしてのプログラム関数電卓は世界初だという。いつも肌身離さず持っている携帯電話で使えるから、つい忘れてしまいがちな関数電卓でも、いつでもどこでも使える。
 電源を終了しても計算データはメモリに保存されるから、消えてしまうこともないので安心だ。

 利用するには専用サイトからダウンロードする必要がある。料金は初回のダウンロードの時だけに必要な315円。

 この安さにも関わらず、「てくの電卓」は、携帯アプリとして提供するプログラムが可能で、ユーザが自由に計算機能をカスタマイズできる。しかもプログラム電卓としての能力は、1万円程度で市販されている専用電卓に匹敵するという。

 対応機種は、auのW21SとW22HのほかW31SA/SAII、W31S、W31K/KII、W31CA、W22SA、W21CA/CAII、A5507SAの12機種。
 残念ながらNTTドコモなど、他キャリアの端末への対応は予定していないそうだ。

[メモ]
 「てくの電卓」のダウンロード方法は、ブラウザメニュー→EZトップメニュー→カテゴリで探す→辞書・便利ツール→ビジネスツール→てくの電卓から。

2006/01/05

ブッシュトーク


 きょうあたりは新年会、という人たちもたくさんいらっしゃるだろう。幹事さんは全員のスケジュールを調整するのが大変。メールや携帯電話で日程を確認するが、これがなかなかの手間だ。こんな時は同時に会話できる電話が便利。

 NTTドコモの「プッシュトーク」というサービスは、同時に最大5人までグループ通話が可能で、新年会のスケジュールも一度に確認できる。

 利用するにはかけたい相手を選び、最新のFOMA端末「902iシリーズ」に付いているプッシュトークボタンを押すだけ。そうすれば全員を一斉に呼び出せる。会話に参加したい人はプッシュトークボタンを押せば話ができ、呼び出された人が順番にボタンを押していくと全員と話ができるトランシーバーのような仕組みだ。

 通話料金は1回5円(税込5.25円)。1プッシュで最大30秒間通話できる。
 これは902iシリーズ向けの新サービスだが、良く似たサービスはずっと以前からあった。A、B、Cの3人が同時に通話できる3者通話と呼ばれるものがそれだ。こちらは携帯各社が提供する。しかしプッシュトークとは似て非なるもの。片方は電話というよりもトランシーバーで、3者通話は電話の機能を生かしたもの。

 ドコモとau、ボーダフォンは、事前の申し込みと月額200円(税込210円)の料金が必要。ボーダフォンは、6人まで同時に通話できる「多者通話」(月額200=税込210円)も提供する。またツーカーの3者通話「トリオ de トーク」は、申し込みも月額使用料も不要。しかもツーカー同士の通話は通常の半額だから、便利に使えそうだ。

[メモ]
 プッシュトークには、1000円(税込1050円)の定額料金で使える「カケ・ホーダイ」というプランも用意されている。