2005/07/29

写ページで豆本を作ろう

 カメラ付き携帯電話で撮影した写真を使って自分だけのオリジナル豆本が作れるサービスがある。インターネットシステム開発のギガスジャパン(大阪市)が、3年前に始めた「写ページ」というサービスの有料オプションとして、昨年10月、印刷会社とタイアップして始めたものだそうだ。

 写ページではカメラ付き携帯電話を使って簡単に携帯用ホームページを開設できる。その中のアルバムページは、カメラ携帯で撮影した写真をギガスのサーバーに送信するだけで即座にホームページに登録でき、誰でも閲覧できるという仕組みだ。

 豆本は、そのアルバムから選んだ写真を写ページサイトにある「ポケアル」ページから申し込むと、待つこと約2週間で、縦7cm×横7cmのかわいらしい手のひらサイズの本が出来上がってくる。

 写ページのアルバムには無制限に写真を掲載できるが、ポケアルに掲載できるのは20点から50点まで。ページ数にすると40?104ページ。写真と250字までのメッセージで一対になっている。表紙は24パターンから好きなものを選んでタイトルも入れられるという。

 ペットアルバムや子供の成長記録、自分の写真を集めたセルフポートレイト集、旅行の記念にという旅日記など、思いのままに自分で編集できるのがよい。撮りためた携帯写真の整理やプレゼントのために、といって製本を依頼してくる人が多い。

 携帯電話の中に収められたデジタルデータとしての写真も、やはりプリントアウトして保存しておきたいといったニーズが強いようだ。現在、写ページの登録会員は全国に約3万人。ただ中年層には自分で撮った写真を他人に公開するなんて考えられないようだが、10代、20代の若者にはまったく抵抗がないという。

[データ]
 「ポケアル」の価格(税込)は1冊あたり、40ページ(写真19点)で2,100円、80ページ(写真39点)2,625円、104ページ(写真51点)では3,150円だ。ただし送料・梱包料は別途。
「写ページ」
http://www.sha-page.com/pc/index_pc.html

2005/07/28

携帯でブログ

 日記型サイトとも言われるブログ(ウェブログ)が大流行だ。街で見かけた珍しい物など、記録しておきたいと思った時、携帯電話でメールを送るような感覚で、文章や写真をブログに投稿すると、数秒後にはウェブログにアップロードされ、たくさんの人の目にふれる。時には閲覧者からコメントが送られてくることもある。

 しかしせっかく携帯で投稿しても、見るのは大半のブログがパソコンに限られる。行動派のモバイラーにとっては、パソコンがある場所まで行かなければならないのが、ちょっと残念だ。

 ところが携帯電話向けコンテンツの企画・開発を行っているメディアン(東京都渋谷区)が、最近サービスを始めた「プチログ」は、携帯で送って携帯で見るといった「ケータイ特化型ブログ」として話題を集めている。

 しかも、文章だけでなく静止画と動画を投稿できる。携帯電話で撮影した動画像をアップできるブログはgoo(http://blog.goo.ne.jp/)も提供しているが、携帯電話だけで閲覧をするというのはプチログだけだろう。

 美味しい食べ物のお店を見つけた時、食べている様子を動画で撮影して投稿する。音声や文章と違って、より説得力が増すこと間違いなしだ。動画に対応させたことで、保管できる情報量も最大5MBと多い。ただし動画を掲載できる期間は10日間と限定されている。

 NTTドコモ「iモード」、KDDI「EZweb」、ボーダフォン「Vodafonelive!」の全キャリアのインターネット接続サービスに対応。しかも利用料金は無料(通信料は必要)と有難い。

[データ]
 「プチログ」へのアクセスは、(1)インターネット対応携帯電話からhttp://mdax.jp/blog/ を入力してアクセスするか、(2)a@mdax.jp へ空メール送信すしてメディアックスへのアクセスURLを取得し、メディアックスのトップページのプチログメニューからアクセスする。

2005/07/27

おまけになった携帯ゲーム

 ジュースのペットボトルに小さなシールがひとつ。これをめくると中からは、なにやら細かな数字と携帯サイトのURLが出てきた。サイトにアクセスして入力して見ると、なんと今度はゲームのダウンロードサイトにつながるではないか。

 これが今、企業の間で盛んに利用されている販促キャンペーン用の”おまけ”である。ダウンロードすると好きなだけゲームが楽しめるようになっている。
 飲料水メーカーに限らず、いろんな企業が商品販促などの一環として用いている手法だ。携帯電話で遊べるゲームがタダで手に入るならば、と思わずその商品に手を出してしまうユーザーも少なくないはずだ。

 タダのおまけといっても内容は立派なゲームだ。アクション、タイピング、パズル、シューティング、スポーツ、バラエティなどいろんな種類のゲームが揃っている。

 おまけゲームの開発で実績のあるエボルブ(大阪市)は、月々2万円で、29種類のゲームの中から1タイトルを提供するといったサービスを始めている。基礎となるゲームに、オリジナル画像を使った特注オリジナルパッケージである。

 このほかにも、29種類の中から好きなゲーム5タイトルを利用して月々5万円といったプランもあるという。いずれも「発注いただいてから約7日で納品します」と、緊急のキャンペーンにも対応できる態勢をとっているそうだ。

 同社は今まで、NTTドコモのiモード対応のゲームだけを提供してきたが、「その他の携帯にも対応したゲームを」といった企業の要望に応じて、auやボーダフォンの携帯電話でも遊べるようにしたという。

 雑誌の付録やお年玉年賀状の景品などに、こんな携帯用ゲームが付いているのも時代を反映していておもしろいかもしれない。

[データ]
 29種類のゲームの中にはアクションゲーム「空を飛びTai!」やシューティングゲーム「SPACE TIGER」、アクションRPG「Alien Buster」、シンプルなブロック崩しゲーム「Block breaker SE」、ライディングゲーム「THRASH RIDER」などがある。

2005/07/26

携帯で避難誘導

 地下鉄の駅構内で、あるいは地下街など閉鎖された大規模空間で、ある日突然に火災などの災害に遭ったら、うまく避難することができるだろうか。今、こうした多くの施設では構内一斉放送でスピーカーを通じて、利用者を安全な場所へ誘導する方法が取られている。

 これをもっときめ細かく、安全に一人ひとりを避難させる方法として携帯電話を使った避難誘導が試みられている。先ごろ、その実験が、科学技術基本計画の中核的実施機関である独立行政法人科学技術振興機構によって、京都市営地下鉄の京都駅で行われた。筆者は実験現場へ出かけてみた。

 誰もが持っている携帯電話に、遠隔の避難誘導センターから駅構内の画像を見ながら、避難先までメールや音声で誘導しようというものだ。構内に設置した28台の広角カメラを通じて避難場所の状況を、PHSのネットワークを使ってセンターに集め、大画面のディスプレイに仮想都市として画像に再現。

 画像の中には、アニメーション化された表示避難する人の場所が表示されるので、それを見ながら一人ずつに避難先まで5秒に1回、送信されるメールで誘導した。画面の人物を触るだけで避難中の人の携帯に通じる仕組みで、状況に応じたメッセージが送られる仕組みだ。

 実験では、避難誘導を受ける携帯の電話番号はあらかじめわかっていたが、実際には改札を通る際に乗降客の携帯電話番号を、NTTドコモのFeliCa対応携帯電話「おサイフケータイ」などに用いられている非接触ICカード技術を使って読み取る必要がある。

 この技術を応用すると、GPS(全地球測位システム)を使って屋外での避難誘導にも使えそうだ。

[データ]
 地下だとGPSが使えないが、カメラ映像を画像処理して3次元の仮想空間に取り込むことで、はっきりと位置をつかめる。監視カメラの映像では施設内の全体像がわからなくなる難点があるという。

2005/07/25

携帯メールで俳句や川柳

 携帯電話を使って川柳や俳句を楽しむ人たちが増えている。昔は短冊に毛筆で書いていたが、今は携帯電話に横書きで打ち込むという。若者だけでなく40代、50代の中年層にも浸透し始めているようだ。

 ツーカーホン関西の「Sen-Ryu×Sen-Ryu」は、携帯メールで応募する川柳講座だ。「メールでケータイライフを楽しく」しようというキャンペーンの一環として、始めてもう7年にもなる。

 毎月、同社の携帯電話利用者に届けられる情報誌に「お題」を掲載しており、ショートメッセージサービス「スカイメッセージ」か、EZweb対応対応ツーカー携帯からEメールでの応募を受け付けている。

 同社は応募者数など詳細は明らかにしていないが、ツーカー携帯の利用者が多い50歳代や60歳代の人たちだけでなく、30代、40代の人たちからの応募も増えているという。
 広報室では「限られた文字数で思いを伝えられ、相手の心に響かせられるのは川柳も携帯メールも同じ」と、メール文化が生活に溶け込んできたものと見ている。

 一方、お茶の伊藤園は、平成元(1989)年から「お?いお茶新俳句大賞」を毎年実施しているが、3年前の第13回から携帯電話による応募を受け付けている。第16回目の今年は過去最多の152万3876句の応募があったといい、そのうち携帯電話で応募してきた人たちの数は全体の約5%だった。

 広報部は「携帯電話に文字を打ち込むのが面倒なのかもしれない。もう少し増えてもいいのではないか」と、次回に期待を寄せる。
 大学でも携帯で俳句を作る試みをするところもみられるなど、電子機器に普段から親しんでいる若者にとっては、川柳や俳句と携帯は何の抵抗もなく結びついているようだ。

[メモ]
 「Sen-Ryu×Sen-Ryu」の携帯電話での応募先はtkk-toko@ezweb.ne.jp。川柳とハンドルネーム、氏名、ツーカー電話番号を記入して送信する。次回の「お題」は「年齢」。

2005/07/23

携帯で読む無料新聞

 新聞を購読する若者が減少しているそうだ。ところが携帯電話で読む新聞は結構人気がある。ツーカーグループ3社がEZwebで、月曜日から金曜日までの毎日、早朝にツーカー携帯電話にメール配信している「朝刊サービス」は、居ながらにして新聞と同じ記事を読むことができる。

 社会、国際、政治、経済、スポーツなど約60種のニュースを無料(メール通信料は1ヶ月約180円は必要)で配信してくれる。ニュースは欲しいコンテンツを自由に選べるし、コンテンツの種類別のパックも用意してあるので自分にぴったりな情報を収集することができる。これなら面倒な古新聞の後始末に追われることもないので横着者には最適。

 記事をパソコンに転送しておくとスクラップも簡単にできるので、大切な記事はパソコンに保存しておくと良いだろう。

 新聞に欠かせないのがテレビ欄。WOWOWの子会社、ケータイWOWOWが配信する「テレビ予報」は、自分が見たいテレビ番組のジャンルをあらかじめ登録しておくと、毎日、携帯電話にメールで届けてくれるテレビ欄専門紙だ。

 新聞では見逃してしまう番組も、これならば確実にチェックすることが可能だ。もちろんこれも情報料は無料。
 しかもこれらのサービスは、その日の天気や最高・最低温度、降水確率も提供してくれるから、新聞のお天気欄の代わりになる。

 そして夕刊の時間になると鹿児島県の地元紙、南日本新聞が「南日本夕刊速報」を携帯にメール配信してくれる。全国の主要ニュースと地元ニュースを見ることができる。

[データ]
 「朝刊サービス」は2000文字のショートコースと5000文字のロングコースがある。EZwebからとパソコン、ツーカー携帯電話の音声サービスで申込みができる。EZwebでの申込みはトップメニュー→新着・オススメ→ツーカーオリジナルサイト→朝刊サービスから。「テレビ予報」の申込みはhttp://wtmp.jp/から。

2005/07/22

つるりとしたタマゴ型携帯

 これは石鹸か、それともカイロなのか?なんて言うと、このつるりとしたタマゴ型携帯電話「PENCK(ペンク)」のデザインを担当したグラフィックデザイナーのサイトウマコト氏に怒られそうだ。

 PENCKは、auデザインプロジェクトの第4作目の端末。今年2月下旬に発売された。国内外のデザイナーとコラボレーションして斬新なデザインを取り入れた携帯電話を開発するのが、このプロジェクト。今までに「INFOBAR」や「Talby」「W11K」といった携帯電話が発売されている。

 タマゴ型携帯はすでに発売されているが、今回の端末は、外見は単なるタマゴではないのだが、どうしても携帯電話には見えない。と言っても石鹸でもカイロでもないことはお断りしておく。そこがデザイナーの狙いどころではないか、とも考えさせられる。

 皆と同じものは持ちたくない。まして誰もが持っている携帯だったら、できるだけ他人と違ったものにしたいものだ。そんな人たちならば、迷わずにこれに飛びつくだろう。おしゃれ度も「Talby」に負けず劣らない。

 アンテナは本体に内蔵されているし、カメラやボタンも出っ張らないようデザインされている。しかも手触り感はなめらかだし、先端部が細くなっているので、ポケットにはするりと滑り込んでいく。ただす逆に、するりと落ちないように注意する必要もあるが。

 これをもう少し小さくすると、ストラップで首からぶら下げてペンダントのように使えるのだが、これは仕方ないだろう。しかし鞄やポケットに仕舞い込んでいては、もったいないような気がする。見せびらかせたい携帯なのだ。

[データ]
 ボディカラーは、全面をメッキ表現した「メタル」、黒のように見えるこげ茶色の「ビター」、それに「ホワイト」の3色。下り最大2.4Mbpsの高速なデータ通信が可能な携帯電話サービスWIN端末。同プロジェクトから生まれた端末はメーカー名は明らかにしていないが、日立製作所製だ。

2005/07/21

PDAにとって替わるスマートフォン

 フィンランドのノキアが、1・3メガピクセルカメラを搭載したスマートフォンの新機種「6682」を、米国で今年発売した。メモリーカード「RF-MMC(マルチメディア・モバイルカード)」などでプリンターに接続して、印刷できるという携帯電話だ。

 2・75世代の「EDGE」ネットワークを採用して、Eメールの送受信もできる。マイクロソフトのOfficeの表示も可能だという。

 スマートフォンという呼び名は、日本ではまだ一般的ではないが、簡単に言うと携帯電話とPDA(携帯情報端末)が合体したものと思えばほぼ間違いない。日本でも、この種類の携帯電話は増えてきた。昨年12月にNTTドコモから発売された「SH901iC」(シャープ製)は、シャープのPDA「ザウルス」のノウハウをつぎ込んだと言われている。miniSD経由でOfficeやPDFのドキュメントを閲覧できる。おまけにテレビ録画機能までついており、PDAを上回る機能を盛りこんでいる。

 ただしこれの欠点は901iCのスケジューラとパソコンのスケジューラが、シンクロしていないこと。ボーダフォンの702NK(ノキア)などは、アドレス帳やスケジュール表のデータをパソコンとシンクロできる。しかし同じノキア製であっても、米国で発売する6682のようにOfficeの表示機能はないのが、残念なところだ。

 このように日本の携帯電話は、スマートフォンと呼ぶにはいずれも中途半端な状態だ。米ジュピターメディアの調査部門ジュピターリサーチによると、米国では2009年までは年平均28%で成長していく、と予測している。さらに役立つ端末を目指すならば、「ワード」や「エクセル」などは表示だけでなく、書き込み機能もほしいところ。ついでにICレコーダー機能の充実もと言えば、求め過ぎだろうか。

[データ]
 スマートフォンとは、コンピュータを内蔵し、音声通話以外にインターネットに接続して電子メールやWebサイトの閲覧などができ、個人情報の管理やスケジュール管理、メモなどPDA機能を内蔵した携帯電話のことを言う。

2005/07/20

携帯の文字変換ソフトにご注意!

 携帯電話の文字入力も昔に比べるはるかに便利になったものだ。入力した文字から使用頻度に応じて変換候補を予測して表示してくれる「予測変換機能」や、単語を入力すると次の単語を予測して候補選択に挙げる「入力予測機能」が搭載されるようになったからだ。

 パソコン向けに作られたサイトを見やすく表示してくれる京セラのPHS「AH-K3001V」(ウィルコム)は、モバイルWnnV2という漢字変換ソフト辞書を搭載しており、すべての文字を入力しなくても、予測して変換候補を表示してくれる。ツーカーグループの「TK41」(京セラ)は、バックスの漢字変換ソフトCompact-VJEを採用し、入力された文字から仕様頻度に応じて変換候補を予測する。

 近くauから発売されるCDMA1x WIN端末「W31K」(同)に組入れられている変換ソフトはAdvanced Wnn V2だが、たとえば返信メールの文字入力をする時、受信メールにある単語が優先的に候補に表現されるという。

 これらをうまく使うと、少ないキー操作で入力でき、素早くメール作成ができる。長文でも肩が凝ることがないなど、良いこと尽くめだ。

 しかし喜んでばかりではいられない。頻繁に入力している文字が最初に出てくるために、どんな内容のメールを誰に送っているのかを推測されてしまいかねない。第三者に見られたくないと思って、メールの送受信記録はコマめに消去している貴方も、便利な変換・入力予測がアダとなって知られてしまうことも。

 奥さんに「こ」と入力されて、「恋しい恋しい」なんて変換候補の中に出てくるようなことがあると、家庭争議なんてことも”予測”される。日毎にパソコンに近づいて賢くなっている携帯電話だけに、侮れない奴だ。

[データ]
 「モバイルWnnV2」「Advanced Wnn V2」は、オムロンソフトウェアが開発した入力予測ソフト。NTTドコモ、ボーダフォンの携帯にも採用されている。WnnV2は、口語文の変換効率を高めるなど学習機能を強化。基本辞書(約5万語)だけで変換精度90%以上を実現する。

2005/07/19

ケータイ日記を作ろう

 携帯カメラで撮影した写真を使って、簡単に日記が作れる。こんなサービスを始めているのがファーストブランド工房(大阪市北区)というインターネット関連のベンチャー企業だ。携帯電話で撮った写真を携帯メールでパソコンに送るだけの「パシャ!日記」がそれで、誰でも使える簡単さが売りだという。

 まず同社のホームページから「パシャ!日記」への加入申し込み(有料)をする。この時に併せて、デスクトップカレンダー「FIRST PUT Ver,2」をダウンロード/インストール(無料)しておく。あとは、申し込みと同時に発行されるパシャ!日記アドレスへ写真をメール送信するだけで、デスクトップカレンダーの希望日に写真が反映される。

 カレンダーに保存された写真は拡大表示も出来る。電車待ちや人待ちのちょっとした空き時間を利用して、目に入ったおもしろい光景などを送信しておくと、1日の行動日記が自動的に出来上がる。

 写真にはコメントも添えられるし、スケジュールも書き込めるようになっている。パソコンを起動すると同時に、このカレンダーが表示されるから、毎日の予定を確認するにも便利だ。

 これは結構いろんな使い方ができるようだ。ファーストブランド工房を2002年に創業した河本芙美子社長は、東京に住む両親とカレンダーを共用して近況報告代わりに使っているそうだ。電話だとついつい滞りがちだが、これなら食事中でも抵抗なく連絡できるという。このように専用アドレスを教えあうことで、交換日記もできてしまう。

 最近は「ブログ」と呼ばれる日記型サイトが大人気だが、これも携帯電話から写真を送信できる。ところがブログが不特定多数の人たちに公開するが、パシャ!日記は非公開の自分だけの日記が原則。ブログと違ったオリジナルな楽しみ方が見つけられそうだ。

[データ]
 「パシャ!日記」加入して専用アドレスを取得するには月額315円(最長2ヶ月の無料サービス有り)が必要。1日あたり5枚の写真が保存できる。
ホームページ http://www.firstbrand.co.jp/index.html

2005/07/18

モバイル端末で人ナビ

 同じモバイル端末でも携帯電話の華やかさに比べると、年々陰が薄くなっていくのがPDA(携帯情報端末)だ。先日もソニーが海外に続いて国内でも市場から撤退するというニュースが流れていた。

 携帯電話とモバイルパソコンの間に挟まれてどっちつかずのようだが、ディスプレイは携帯に比べて大きくて操作性にも優れている。本体はパソコンよりも小さいから携帯性がいい。通信機能もちゃんと持っている。なのにどうしてPDAは普及しないのだろうか。

 国土交通省が先頃、神戸・三宮で行った視覚障害者の歩行支援の実証実験では、歩行者が持つPDAに、目的地までの地図情報や店舗情報が音声や文字、画像で入ってくるというシステムの使い勝手などが確認されていた。

 歩道の点字ブロックや電柱などの住居表示、街角の案内所などにICタグを取り付け、それとPDA間の通信で、ICタグの情報を読み取り、文字や画像、音声で道順や曲がり角の案内、商店の品揃え、観光案内などもしてもらえるという。

 また大阪のあるNPOは、PDAを使って外人観光客を対象にした、大阪・ミナミの観光ガイドシステムの開発に着手している。こちらはナビゲーションや英語、中国語、韓国語との翻訳、商店案内などのパッケージ型のアプリケーションを詰め込んで使うというもので、差し詰め電子ガイドブックといったところ。

 衰退気味のPDAだが、その携帯性と操作性、パソコンに近い機能が評価されて、こうした実験では大いに活躍している。しかし国交省は将来は端末を携帯電話に置き換えることも考えているようで、やはりPDAの先行きは不安が多いようだ。

[データ]
 国交省が使うPDAは、ユビキタス・コミュニケーターという特別仕様のもの。幅76×高さ144×厚さ15ミリ、重さは約196グラム。マルチバンド対応のICタグリーダーを内蔵。背面に200万画素CCDカメラを装備し、一次元/二次元バーコード対応。Bluetoothや無線LANなどの通信機能も。

2005/07/17

めるってぷり?

 カメラ付き携帯電話で撮影した写真を近くのショッピングセンターなどで簡単にプリントができるサービスが人気だ。miniSDカードやメモリーステックDuoなど携帯電話用のメモリーカードをプリント端末に挿入してやるだけで、あとは音声ガイダンスなどに従って操作するだけでわずか数秒でプリントが仕上がる。まるで自販機でジュースを買う感覚だ。

 全国に約400台が設置してある三菱電機のプリント端末「めるってプリ?」は、15インチのタッチセンサー付フルカラーディスプレイの真っ赤なボディで、店頭ではひときわ目立っている。

 この端末が目を引くのは外観だけではない。携帯電話から画像を添付したメールをめるってプリ・サーバー( go@melpri.jp )へ送ってやると、返信されてきたIDとパスワードを使って全国各地のめるってプリ?でプリントができるのだ。

 これならメモリーカードがない携帯電話からでもプリントできるし、家族や友人にIDとパスワードを連絡しておけば、近くの設置店で取り出すことも可能になる。
 4月からは「カメラのキタムラ」の全国150店舗でも使えるようになっているので、より便利になった。

 ただし、めるってプリ・サーバーへメール送信した画像の保存期間は3日間になっているので、忘れないように。

 めるってプリ・サーバーへは、携帯電話以外にもパソコンやNTT東日本/西日本の「Lモード」の「写真Lメール」サービスからでも画像添付メールを送ることができるので、遠くにいる人たちに写真をプリントしてもらうことができる。

[メモ]
 めるってプリ?のプリント時間はLサイズ1枚約7秒。CDを作成することもできる。設置店はホームページ( http://www.mitsubishielectric.co.jp/melpri/ )で確認できる。

2005/07/15

ケイタイでまちぶら

 大阪・ミナミの長堀、心斎橋、南船場地域を魅力ある街にするために、さまざまな取組みがNPOの長堀21世紀計画の会などによって行われている。その活動の一環として、KDDIが開発したRFID携帯電話の試作機を使った歩行者ナビゲーションや店舗ガイドの実証実験が、このほど同地域で行われ、筆者も体験してきた。

 「次世代まちぶら実験」と名付けられたこの実験は、参加店舗の店頭に貼付した非接触IC内蔵シールにRFID携帯電話かざすと、歩行者ナビゲーションや店舗ガイドをしてくれるサービス「ながほりナビ」の実現へ向けたもの。KDDIと長堀21世紀計画の会、H&Qコンソーシアム、アルプス社、ミネルバが連携して行われた。

 筆者はまず、実験事務局でRFID携帯を借受け、端末の操作方法などの説明を聞いて、表へ飛び出した。ところが携帯の画面上の地図にある目的地を示す矢印を現在地と間違えて、まったく逆の方角へ歩き始めるといった失敗もあった。これは歩いている位置を携帯画面上にリアルタイムで表示してくれる、KDDI・auの歩行者向けナビゲーションシステム「EZナビウォーク」と同じ機能がRFID携帯に搭載されていると勘違いしたのが理由だった。

 しかしその後は順調に、登録した目的地へとたどり着けた。道すがらファーストフード店、物販店などの店頭に貼ってあるシールを見つけては、端末をかざして情報を吸い取っていった。

 携帯をかざして決定ボタンを押すと甲高い音で情報収集完了を知らせてくれた。次に現れた”ホームページ表示”のボタンを押すとURLが表示され、その店舗を案内した携帯サイトへとつながる。シールを探すのに手間取ったりしたが、慣れると楽しみながらの街歩きを体験することができた。

[メモ]
 将来はRFID携帯電話も、EZナビウォークと連動させたり音声ガイド機能を取り入れるなど、誰でもが使い易い街歩きシステムへと進化していくものとみられている。

2005/07/14

Vodafone 702NKの便利な使い方

 ボーダフォンの携帯電話「702NK」(ノキア製)は、パソコンのアウトルックなどで管理しているスケジュール帳とシンクロすることができるなど、PDA機能を充実させたスマートフォンだが、いろんな便利なアプリケーションをVodafone Live!のWebページからダウンロードして自分仕様にカスタマイズできることでも知られている。

 Vodafone Live!のウェブページで今月から新たに配信しているカスタマイズアプリケーションには、「カスタムテーマ」(写真)と「NetFront for Series 60 702NK edition」のシンビアンOS対応の2種類がある。
 「カスタムテーマ」は、時計や電池残量パラメータ、アンテナ、背景画像、メニューアイコンなど、購入時に設定されているものとは違うカスタマイズデザインされたパッケージをダウンロードできるというものだ。

 それぞれ自分の好きなデザインを選ぶことができるので、オリジナル感覚の携帯電話を作ることが出来る。今、このアプリケーションを提供しているのはタイトーとクリーク・アンド・リバー社の2社で、利用料金は1ダウンロードが420円。

 もうひとつの「NetFront for Series 60 702NK edition」は、パソコン向けWebサイトの閲覧を実現するブラウザソフト。PDAや携帯電話向けブラウザで実績のあるACCESSが提供している。携帯端末向けのコンテンツ記述言語であるのWML、HTML4.01、Compact HTMLなどが利用できるのが特徴で、これであらゆるWebページを閲覧できるようになる。利用料金は1ダウンロードが2625円。

 アクセスは、いずれも「ボーダフォンライブ!」トップ→「一般メニュー」→「Symbian アプリ」→「Symbian Style」から。

[メモ]
 「702NK」は、ヨーロッパや北米などで採用されているGSM方式と日本で利用できる第3世代の通信方式W-CDMAに対応。国際ローミングで海外でも通話、メール、Web、ボーダフォンの3Gサービスが利用できる。ノキアブランドの「Nokia 6630」と同じ端末。

2005/07/13

レピーター

 増え続けているウイルコム(旧社名DDIポケット)のPHSサービス。今年4月末の累計加入者数は305万8900で、前月からの純増数は6万を超える。いずれも携帯電話最大手のNTTドコモグループを上回る数である。中でも人気端末は「京ぽん」の愛称で親しまれている京セラ製「AH-K3001V」だ。2004年5月14日の発売で、パソコンのサイトが閲覧でき、しかも定額で利用できる点が評価され、根強い支持を得ている。

 こうしたウィルコム人気を支えるのは、携帯をも凌ぐ緻密なネットワークである。それでも所によっては、電波が弱くて通信できないエリアも存在するのも確かだ。それを解消してくれるものとして加入者が愛用しているものに、「ウィルコムでレピーター」という家庭用電波増幅器がある。

 たとえば、屋内でも窓際では電波が強いが、離れると電波が弱くなって通信できなくなる現象が生じることがある。それを解消してくれるのがレピーターだ。有効範囲は半径100mほどという。

 家の近くにあったアンテナが、何かの事情で突然に撤去されたりすると、電波状態が悪くなって、通話もまったくできないといったことになってしまう。そうした場合にレピーターを導入すると、安定して通話やデータ通信が出来るようになる。

 催事の際に借りているという企業もある。電波状態の悪い催事会場だと「社内連絡など大事な連絡が、途中で切れてしまうと困る」からだ。そういう時にレピーターがあると助かるはずだ。電波環境の良いところにレピータを置くと、概ね一般的な建物の同一フロアーはだいたいエリアになる。2台同時に通話をしたい時は2台設置するとよいだろう。

[メモ]
全国のウイルコムプラザで保証金1万円を払うと無料で借りられる。レピーターを返すと1万円は戻ってくる。レピータ1台で1つのPHSしか通話出来ない。形状はH形で、外向けのアンテナと室内向けのアンテナに分かれている。

2005/07/11

PDAケイタイ

 携帯電話のPDA(携帯情報端末)化が進んでいる。携帯電話とPDAが融合しているだけのことと言ってしまえばそれまでだが、ビジネスユースの市場では確実にこの傾向が顕著になっている。これによって携帯電話とPDAの両方を持ち歩くことがなくなりそうなのだ。

 7月1日、NTTドコモから発売されたFOMA端末「M1000」(モトローラ製)も、PDA機能をふんだんに採り入れた携帯電話なのである。筆者も注目している端末だが、価格はオープンながら、店頭価格は5万円程度。これならPDA専用機とどちらを買うべきか迷ってしまう。

 M1000は、OS(基本ソフト)にはSymbian OSを採用している。タッチパネルスクリーンで操作でき、IEEE 802.11bの無線LAN機能、Bluetooth1.1など無線機能は多彩だ。しかも複数のメールアドレスを利用できる。

 パケット定額には未対応だが、公衆無線LAN(構内情報通信網)サービスなどに加入すれば、定額料金でデータのやりとりができる。さらにフルブラウザはOpera7.5が装備され、パソコン向けサイトを閲覧できるのは便利だ。

 ビジネスマン向けの機能はこのほかにもいっぱい詰まっている。たとえばPDAには欠かせないPIM機能を搭載するし、ExcelやWord、PowerPoint、PDFなどの閲覧に対応したビューワも装備している。また端末右側の上部のボタンを押し続けるとICレコーダーになる。指を離すと録音は終わるが、思いついたアイディアなど書くのが面倒なときには、音声ですぐにメモできるのが良い。

 4万2000語の国語辞典、6万5000語の英和辞典、3万6000語の和英辞典と辞書機能も充実している。しかもW-CDMA/GSMのデュアルネットワーク対応端末なので、海外へ行く時にもそのまま持って行ける。

[メモ]
 ビジネス優先らしさを強調した端末だ。あえてiモードサービスには対応していないのも、その現われのような気がする。大きさは幅59.5×高さ117×厚み21.5mm、重さ168g。カメラは有効131万画素のCMOSを採用している。

2005/07/08

携帯de立体

 自分が撮影した写真が簡単に3D(立体)画像として楽しめる?。デジタルモーション(東京都新宿区大久保2-1-3)が始めた携帯向け画像立体変換サービス「携帯de立体」。カメラ付き携帯電話で撮影した写真を同社のサーバーに送ってやると、自動的に3D画像に変換してくれて携帯電話にメールで届くという仕組みだ。

 同社が独自に開発した2D?3D画像変換技術を応用したもので、立体化された画像を利用した様々なコンテンツサービスが可能になるという。

 3D画像を見るには今は赤青メガネ(右に青、左に赤のフィルムを付けている)が必要だが、NTTドコモからはSH251iS、SH505i(共にシャープ製)といったメガネをかけなくても裸眼で手軽に立体画像が楽しめる携帯電話が発売されているので、一度試してみるといいだろう。

 7月15日までは変換デモサービスも実施中で、無料で立体画像を確かめることが出来る。mobille@digimo.tv へ画像を添付した携帯メールを送るだけでよい。ただしSH251iS、SH505iがなければ、事前に赤青メガネを用意しておく必要がある。

 これを開発したデジタルモーションでは、携帯電話会社や携帯コンテンツプロバイダーに、イベントなどで使用してもらえればと考えているそうだ。システムは最少構成で専用のメールアドレスを一つ用意するだけで、サービスを始めることが可能だという。

 また三洋エプソンイメージングデバイスや東芝、三菱電機、カシオ計算機などは携帯用の裸眼3Dディスプレイの開発を進めているといい、将来は面倒なメガネを用いることなく、裸眼で立体画像をごく普通に楽しむことができるようになりそうだ。
 そうなると商品プロモーションやイベントなど、いろんな場面で3D画像が使われるようになり、携帯電話を使った迫力ある販促やサービスが増えることになりそうだ。

[メモ]
立体画像は青赤眼鏡がないと見ることができないが、自作もできるそうだ。また立体写真のの専門サイト( http://www.stereoeye.jp/index_j.html )でも購入できるという。
デジタルモーション http:/www.digimo.co.jp 問合せは info@digimo.co.jp へ。